やはり間違いなく、オレに役目がある

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 せめて与えられた役割くらいは果たそうと、魔力を食べているけれど、食っても食っても腹が膨れた感じがしない。空腹感は少しずつまぎれてきた気もするけれど、まだまだ食べられると本能がうったえてくる。
 まさか、一定食べ尽くすまで、オレの腹は減ったままなのか。ありえない話じゃない。オレしかできないことならば、オレができるように調整されているのだろう。でもだからって、オレ一匹に全部投げるとか、ちょっと無茶振むちゃぶりがすぎないか。
「だってまだ実験段階だもの」
 急に腹が減って、声が聞こえた。うばわれたオレの姿で顕現けんげんなさった創造神サマが、オレをヒョイっとつまみ上げる。草臥くたびれたオッサンの姿に軽い口調は、違和感しかないのだが、気にした様子はない。そして、今オレが考えたことも、否定しない。
じんの行動次第で細かいところを調整していこうかなって」
「……ミュウ」
 責任重大すぎるだろ、とぼやけば、なんとも不貞腐ふてくされた調子の鳴き声がれた。
「うん、期待してるよ?」
 目の前の見慣れた顔が、にんまりと見慣れない表情を浮かべた。心なしか、少し若返って見える。髪の色も、オレは染めていなかったから黒かったはずなのに、やや色が抜けて茶髪めいている。
 パチクリと瞬きをした間に彼は帰ってしまい、オレは慌てて着地した。あまりに幻獣たちがオレの姿を創造神と同じだと言うので、次に出会った時に確認しようと考えていた。彼はオレの思考を読む。オレが創造神サマと呼びかけても当たり前に反応したということは、きっとそういうことなのだ。