No.237, No.236, No.235, No.234, No.233, No.232, No.231[7件]
創作紹介動画、もしくは画像、あると多分便利だろうなと思う一方で、本当に?と思う自分もいるから、なかなか作業が進まない。
その他>短歌集 3点追加
久しぶりの更新です。
#短歌
久しぶりの更新です。
#短歌
その他>アナログ絵>その他アナログ絵 2点追加
久々にお絵描きした気がします。
#イラスト
久々にお絵描きした気がします。
#イラスト
シリーズもの>絡繰異聞 こぼれ話1話追加
招文堂 さんが「折る」をテーマにいつもの文芸文庫3を募集している と聞いて、提出するかは別として、絡繰異聞のキャラクターたちで後日談的に書き下ろしてみました。
#絡繰異聞 #小説
招文堂 さんが「折る」をテーマにいつもの文芸文庫3を募集している と聞いて、提出するかは別として、絡繰異聞のキャラクターたちで後日談的に書き下ろしてみました。
#絡繰異聞 #小説
奏音は一体何を折る?
「……なんですよ。なので、久々に折ろうかな、と」
通話する奏音の言葉尻だけが聞こえてきて、同じ部屋、少し離れたソファでダラダラとしていた璃音と天音は顔を見合わせた。
「折る?」
璃音が首を傾げて復唱すると、天音がもっともらしく頷く。
「鼻っ柱のことだね」
数秒の沈黙。璃音のジト目。
「奏音が、か?」
この三人の中で普段最も引っ込み思案の性格をしているのが、奏音であるというのに。
「風薫にギャフンと言わせる的な意味で」
風薫は過去に散々奏音たちのことを嗅ぎ回り、結果奏音の不興を買った情報屋の少女である。とは言うものの、天音と同じく天然の煽り屋(と書いてトラブルメーカーと読む)属性の彼女は天音とは気の合う同士として仲良しであるし、彼女に最も振り回されている璃音がそれを許している以上、今更奏音が何か復讐めいたことをするとも思えない。二人は再び、首を傾げる。
「んー、じゃあ、矜持?」
「聖也のか」
さっきよりも璃音のツッコミが早いのは、すぐさま心当たりに辿り着いたからだろう。
聖也は、現在奏音の勤めている会社の先輩に当たる情報処理技術者(この物語舞台の世間で言う技術士)である。砕けた口調とは裏腹に、人間としては非常に優秀な技術士なのであるが、この場合は相手が悪かった。
奏音は見た目こそ儚げな美少女であるが、一皮剥いて現れるのは肉ではなく、機械の塊。天音によって機械化された彼女は、高度な思考プラグラムのデバッグ目的で作成されたこともあって、えげつないハッキング能力の持ち主なのである。しかも、なおタチの悪いことに、本人にその凄さの自覚がない。
結果として、息をする(呼吸を偽装する)よりも簡単に、それこそ無自覚脊髄反射でそこらのプログラムをハッキングして操る奏音のやらかしが聖也の矜持を、下手したら彼の心でさえも、バキボキに折っている可能性はとても高いのである。
「天音兄さんも璃音兄さんも、二人揃って首を傾げているなんて珍しいですね?」
どうやら通話を終えたらしく、奏音もソファに寄ってきたので、天音が傾げていた首を反対側に倒す。
「奏音が、折るって言ったの聞こえたから、何を折るんだろうねって」
「天音にぃが鼻っ柱だの矜持だの言うんだが、違うだろう? でも、自分には直ぐに思い付かなくてな」
璃音の説明に、奏音まで首を傾げた。
「他所様の鼻っ柱とか矜持とかを折るのが楽しいって言いそうなのは、私ではなくて、光希の方ですよねぇ?」
光希は生前の奏音にとって双子の弟ではあるが、廃棄された後の奏音が生きていると知って躊躇なく【処分】するよう指示した旧家の跡取りでもある。彼ならば、己の一族のためにライバルを蹴落とすことも厭わないに違いない。
「じゃあ、奏音は何を折るの?」
焦れた天音に、奏音は何でもないような口調で答えた。
「紙、ですね。折り紙」
#絡繰異聞 #小説
「……なんですよ。なので、久々に折ろうかな、と」
通話する奏音の言葉尻だけが聞こえてきて、同じ部屋、少し離れたソファでダラダラとしていた璃音と天音は顔を見合わせた。
「折る?」
璃音が首を傾げて復唱すると、天音がもっともらしく頷く。
「鼻っ柱のことだね」
数秒の沈黙。璃音のジト目。
「奏音が、か?」
この三人の中で普段最も引っ込み思案の性格をしているのが、奏音であるというのに。
「風薫にギャフンと言わせる的な意味で」
風薫は過去に散々奏音たちのことを嗅ぎ回り、結果奏音の不興を買った情報屋の少女である。とは言うものの、天音と同じく天然の煽り屋(と書いてトラブルメーカーと読む)属性の彼女は天音とは気の合う同士として仲良しであるし、彼女に最も振り回されている璃音がそれを許している以上、今更奏音が何か復讐めいたことをするとも思えない。二人は再び、首を傾げる。
「んー、じゃあ、矜持?」
「聖也のか」
さっきよりも璃音のツッコミが早いのは、すぐさま心当たりに辿り着いたからだろう。
聖也は、現在奏音の勤めている会社の先輩に当たる情報処理技術者(この物語舞台の世間で言う技術士)である。砕けた口調とは裏腹に、人間としては非常に優秀な技術士なのであるが、この場合は相手が悪かった。
奏音は見た目こそ儚げな美少女であるが、一皮剥いて現れるのは肉ではなく、機械の塊。天音によって機械化された彼女は、高度な思考プラグラムのデバッグ目的で作成されたこともあって、えげつないハッキング能力の持ち主なのである。しかも、なおタチの悪いことに、本人にその凄さの自覚がない。
結果として、息をする(呼吸を偽装する)よりも簡単に、それこそ無自覚脊髄反射でそこらのプログラムをハッキングして操る奏音のやらかしが聖也の矜持を、下手したら彼の心でさえも、バキボキに折っている可能性はとても高いのである。
「天音兄さんも璃音兄さんも、二人揃って首を傾げているなんて珍しいですね?」
どうやら通話を終えたらしく、奏音もソファに寄ってきたので、天音が傾げていた首を反対側に倒す。
「奏音が、折るって言ったの聞こえたから、何を折るんだろうねって」
「天音にぃが鼻っ柱だの矜持だの言うんだが、違うだろう? でも、自分には直ぐに思い付かなくてな」
璃音の説明に、奏音まで首を傾げた。
「他所様の鼻っ柱とか矜持とかを折るのが楽しいって言いそうなのは、私ではなくて、光希の方ですよねぇ?」
光希は生前の奏音にとって双子の弟ではあるが、廃棄された後の奏音が生きていると知って躊躇なく【処分】するよう指示した旧家の跡取りでもある。彼ならば、己の一族のためにライバルを蹴落とすことも厭わないに違いない。
「じゃあ、奏音は何を折るの?」
焦れた天音に、奏音は何でもないような口調で答えた。
「紙、ですね。折り紙」
#絡繰異聞 #小説
#絡繰異聞 の面々でMMOに手を出した場合、風薫(派手好き・体弱い設定あり)が普段できないこと!!って言いながらアタッカーに立候補して、電脳世界でのお仕事メイン的な意味で同業の聖也(お調子者兼不憫枠)と近接物理・魔法系どっちを取るかの仁義なきバトルが勃発。
それを呆れた目で眺める真理亜(聖也の姉・リアルではやや脳筋な物理最強枠で護衛兼社長補佐)はこんな時でも耀夜(真理亜の会社の美人社長)を護衛したくてタンクを選択。耀夜はと言えば護衛がつくからとバフ・回復職を確保。
天音ってぃ(元・狂科学者)は魔法アタッカーに興味を示すものの、もし錬金術的な職があれば興味と好奇心でそっちを優先。詩音(虚弱枠2人目)は生産特化職を探す感じ。璃音(詩音の兄)はここまでの全員の意見が出揃ってから、残った職でバランス見ながら選び出す(おそらく遠距離物理攻撃職)
ところがここでうっかり天音ってぃが奏音(非常識枠)に要らぬゲームの妄想をあれこれ吹き込んだ結果、真に受けた奏音が自覚なくゲームをハッキングしてデータを書き換えてしまい、ラスボス化。
ってところまで妄想した!!
それを呆れた目で眺める真理亜(聖也の姉・リアルではやや脳筋な物理最強枠で護衛兼社長補佐)はこんな時でも耀夜(真理亜の会社の美人社長)を護衛したくてタンクを選択。耀夜はと言えば護衛がつくからとバフ・回復職を確保。
天音ってぃ(元・狂科学者)は魔法アタッカーに興味を示すものの、もし錬金術的な職があれば興味と好奇心でそっちを優先。詩音(虚弱枠2人目)は生産特化職を探す感じ。璃音(詩音の兄)はここまでの全員の意見が出揃ってから、残った職でバランス見ながら選び出す(おそらく遠距離物理攻撃職)
ところがここでうっかり天音ってぃが奏音(非常識枠)に要らぬゲームの妄想をあれこれ吹き込んだ結果、真に受けた奏音が自覚なくゲームをハッキングしてデータを書き換えてしまい、ラスボス化。
ってところまで妄想した!!